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労働実務事例提供:労働新聞社

公民権行使のみ特別休暇としているが、裁判員選任時は有給に?

カテゴリ
労働基準法  >  労務一般関係
著作者
労働新聞社
「労働新聞」「安全スタッフ」(2009年1月~12月掲載文)
法改正等で現在の正確な内容と異なる場合があります。

[ 質問 ]

 平成21年5月21日に始まった裁判員制度ですが、選任されたものに対しては有給の特別休暇を付与する予定でいます。現在、当社の就業規則では「公民権の行使」に限って休暇を認めていますが、制度スタートにあわせ、どのような内容に改めればよいのでしょうか。

愛知・F社

[ お答え ]

 労基法第7条では、「使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、または公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない」と規定されています。
 ただし、権利の行使や公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻の変更を命じることができます。
 使用者は、労働者からの請求を拒んだだけで本条違反が成立し、その拒否の結果は問いません。
 法文上、請求した時間を拒めないのは、①公民としての権利を行使した場合、②公の職務を執行した場合の2つに分けられます。
 ①公民としての権利とは、具体的には、法令に根拠のある公職の被選挙権、憲法の定める最高裁判所裁判官の国民審査、特別法の国民投票、憲法改正の国民投票なども公民としての権利と解されています(昭63・3・14基発第150号、婦発第47号)。
 そして、②公の職務の執行については、従来あった労働基準法の解釈例規を改正し、主に以下の職務をいうことになりました(平17・9・30基発第0930006号)。
 ① 国または地方公共団体の公務に民意を反映してその適正を図る職務、例えば衆議院議員その他の議員、労働委員会の委員、陪審員、検察審査員、労働審判員、裁判員、法令に基づいて設置される審議会の委員としての職務
 ② 訴訟法上の証人としての出廷、労働委員会の証人など国また地方公共団体の公務の公正妥当な執行を図る職務
 ③ 公職選挙法に規定されている選挙立会人など地方公共団体の公務の適正な執行を監視するための職務
 つまり裁判員制度については、労基法第7条と前掲通達を根拠として、参加するために必要な休みを取ることは認められています。しかし、法文上、有給無給については定めておらず、通達においても、労働者に必要な時間を与えた場合、その時間に対応する賃金については、「何ら触れていないから、有給たると無給たるとは当事者間の自由に委ねられた問題」(昭22・11・27基発第399号)としていますので、各企業の取組みに任されることになります。
 ご質問にある有給特別休暇という形で制度を設けるのであれば、貴社の就業規則に、「公の職務」を追加して対応します。



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