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労働実務事例提供:労働新聞社

残業月60時間超で5割増、有休与えて割増率低下?

カテゴリ
労働基準法  >  賃金関係
著作者
労働新聞社
「労働新聞」「安全スタッフ」(2010年1月~12月掲載文)
法改正等で現在の正確な内容と異なる場合があります。

[ 質問 ]

 労基法の改正により、月60時間を超える時間外労働が発生した場合、割増賃金は5割増しになると聞きました。労使協定を結び、代替休暇を与えれば、割増賃金率を引き下げることができるということですが、その仕組みについて教えてください。

島根・Y社

[ お答え ]

 労基法第37条では、労働時間を延長させた場合、使用者は、通常の労働時間の賃金の2割5分以上5割以下の範囲内で計算した割増賃金を支払わなければならないと規定しています。
 平成22年4月1日から施行された改正労基法では、時間外労働の割増率が引き上げられています。従来の第37条に追加する形で、延長して労働させた時間が1カ月について60時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の5割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない、として割増率を25%から50%にアップさせています。なお、法定休日労働(35%)と深夜労働(25%)は変更ありません。時間外と深夜労働の組み合わせは、50%の割増で足りましたが、法改正後には60時間超に達した場合、75%増しになります。なお、これらの規定について、中小の事業主については、当分の間(3年後に改めて検討)、適用が猶予されます。猶予される中小事業主は、事業場単位ではなく企業単位で判断され、特定の業種を除いて常時使用する労働者が300人以下、または資本金の額などが3億円以下の事業が該当します。
 ご質問にある割増率の引き上げについて、使用者は過半数労組(ないときは過半数代表者)と労使協定を締結すれば、改正法による引き上げ部分(25%から50%の差25%)について、割増賃金の支払いに代えて、有給の休暇を付与することができます(労基法第37条第3項)。行政解釈では、「現行でも支払義務のある2割5分増し以上の割増賃金の支払いは必要である」(平21・5・29基発第0529001号)としており、5割すべてが免除されるわけではありません。
 具体例として、時間外労働を月76時間行った場合を考えてみましょう。月60時間を超える16時間分について、割増率は50%となるわけですが、その半分である25%部分について、有給とすることができます。したがって、16時間×25%=4時間分の有給の休暇を与えることができます。
 実際に労使協定では、以下の事項を定める必要があります(労基則第19条の2第1項)。
① 代替休暇として与えることができる時間数の算定方法
② 代替休暇の単位(原則1日または半日)
③ 代替休暇を与えることができる期間(60時間超の時間外発生月の末日の翌日から2カ月以内が限度)



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