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労働実務事例提供:労働新聞社

季節限定で手当を支給、割増賃金の基礎へ算入か?

カテゴリ
労働基準法  >  賃金関係
著作者
労働新聞社
「労働新聞」「安全スタッフ」(2010年1月~12月掲載文)
法改正等で現在の正確な内容と異なる場合があります。

[ 質問 ]

 高熱環境下での作業に従事する者に対しては、月額固定の手当を支給しています。例えば、屋外での点検作業における作業で夏季(7月~9月)のみ支給する手当について、割増賃金の基礎となる賃金に算入するのでしょうか。手当を月ごとに支払うか、あるいは3カ月分まとめて支払うかによって、扱いが変わるのでしょうか。

和歌山・R社

[ お答え ]

 割増賃金の算定基礎から除外できる賃金は、限定列挙されたもののみです。家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、臨時に支払われた賃金、1カ月を超える期間ごとに支払う賃金です(労基則第21条)。なお、これらの除外される手当は、「名称にかかわらず実質によって取扱うこと」とされています。
 たとえば、家族手当と称していても、扶養家族数に関係なく一律に支給される手当や、一家を扶養する者に対し基本給に応じて支払われる手当は、本条でいう家族手当ではなく、また、扶養家族ある者に対し本人分何円、扶養家族1人につき何円という条件で支払われるとともに、均衡上独身者に対しても一定額の手当が支払われている場合には、これらの手当のうち「独身者に対して支払われている部分および扶養家族のある者にして本人に対して支給されている部分は家族手当ではない」(昭22・12・26基発第572号)としています。
 また、「臨時に支払われた賃金」とは、「臨時的、突発的事由に基づいて支払われたもの、及び結婚手当等支給条件は予め確定されているが、支給条件の発生が不確定であり、かつ非常に稀に発生するものをいうこと」(昭22・9・13発基第17号)とされています。
 ご質問にある「夏季手当」ですが、支給が予定されていることから「臨時に支払われた賃金」には該当せず、また、7月から9月の分をまとめて支払ったとしても、「1カ月を超える期間ごとに支払う賃金」にも当たらないと考えられます。
 労基則第8条では、毎月1回以上一定の期日を定めて支払うことを要しない賃金として、①「1カ月を超える期間の出勤成績によって支給される精勤手当」、②「1カ月を超える一定期間の継続勤務に対して支給される勤続手当」、③「1カ月を超える期間にわたる事由によって算定される奨励加給又は能率手当」の3種を挙げています。
 上記の各賃金は、賞与に準ずる性格を有し、1カ月以内の期間では支給額の決定基礎となるべき労働者の勤務成績等を判定するのに短期にすぎる事情もあり得ると認められるため、毎月払いおよび一定期日払いの原則の適用が除外されています(労働基準法コンメンタール)。
 したがって、夏場に限って支払う手当も、割増賃金の基礎に含めなければなりません。



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