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労働実務事例提供:労働新聞社

変形制で勤務割変更しても割増不要か

カテゴリ
労働基準法  >  労働時間関係
著作者
労働新聞社
「労働新聞」「安全スタッフ」(2010年1月~12月掲載文)
法改正等で現在の正確な内容と異なる場合があります。

[ 質問 ]

 セミナーで、「休日の振替により1週の法定労働時間を超えたら、時間外割増が必要」と聞きました。当社は1カ月単位変形労働時間制を採っていますが、勤務割の変更という形であれば、割増賃金は不要になりますか。

東京・B社

[ お答え ]

 休日を労働日と振り替えれば、元の休日が労働日となり、その日に働かせても休日労働の割増賃金等を支払う必要はありません。しかし、お尋ねにあるとおり、週をまたいで振り替えた結果、1週の法定労働時間を超えれば、割増賃金の支払い義務が発生します。
 1カ月単位変形労働時間制を採る場合、「法定労働時間」の考え方を拡張して割増賃金の問題を処理します。「休日振替の結果、就業規則で1日8時間または1週40時間を超える所定労働時間が設定されていない日または週に1日8時間または1週40時間を超えて労働させることになる場合には、その超える時間は時間外労働となる」(昭63・3・31基発第150号)と解されています。
 1カ月単位変形労働時間制を採り、2週間を平均して1週平均40時間以内に収まるように休日振替を行っても、割増賃金の支払い義務を免れません。解釈例規では、「変形期間を平均し週40時間の範囲内であっても使用者が業務の都合によって任意に労働時間を変更するような制度は変形労働時間制に該当しない」(昭和63・1・1基発第1号)と述べています。
 原則的に、変形期間が開始する以前に、労働日と各日の労働時間を特定する必要があります。変形期間開始後に休日の振替を実施し、それを「勤務割の変更」と呼んでも、事情は同じです。
 それでは、変形期間開始後も、必要に応じ勤務割を変更できるという根拠規定を設けたらどうでしょうか。裁判(JR東日本事件=東京地判平12・3・27等)では、「就業規則に具体的事由を記載した変更条項を置き、労働時間を変更するのは、労働時間の特定を求める労基法第32条の2(1カ月変形労働時間制)の文理面にも反しない」と判示しました。しかし、「労働者からみてどのような場合に変更があるか予測できる程度に事由を具体的に定める必要がある」という限定条件付です(限定的肯定説)。会社の都合で突然休日を振り替えるといった類の「勤務割の変更」は、この要件を満たしません。



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