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労働実務事例提供:労働新聞社

不正の疑いで懲戒検討、産前休業前なら解雇制限なし?

カテゴリ
労働基準法  >  女性及び年少者関係
著作者
労働新聞社
「労働新聞」「安全スタッフ」(2010年1月~12月掲載文)
法改正等で現在の正確な内容と異なる場合があります。

[ 質問 ]

 不自然な経費請求が、うわさとなっている女性社員がいます。社内での調査結果を受け、近く懲罰委員会を開催しようと考えています。本人は、妊娠中で近く出産の予定です。産前休業に入る前に解雇しても、問題ないでしょうか。

香川・B社

[ お答え ]

 労基法第19条では、「女性の産前産後休業期間およびその後30日間」の解雇を禁止しています。除外認定申請は天災事変等によるケースのみ可能で、解雇予告(労基法第20条)とは異なり、「労働者の責に帰すべき事由」に基づく申請は認められていません。ですから、正当な懲戒解雇事由があっても、休業後30日が経過するまでは解雇できません。
 産前6週間(多胎妊娠は14週間)の範囲内で、本人請求に基づき休業が開始されれば、解雇制限の対象になります。しかし、法定の産休期間に達しても本人が直ちに請求するとは限りません(産前休業は請求が前提)。
「6週間以内に出産する予定の女性労働者が引き続き就労している場合は、解雇制限期間にはならないが、解雇することのないよう指導されたい」(昭25・6・16基収第1526号)という解釈例規が示されています。
 同通達では、「休業の請求を行うためには就労していることが条件とはならない法意である」と述べています。ですから、仮に懲罰委員会開催の前提として、事実関係を調査する期間、本人を自宅待機(証拠隠滅等のおそれがある場合等を除き、原則として賃金の支払いが必要)させていても、本人の請求に基づき産前休業期間に入れば、解雇制限の適用を受けます。
 産前6週間(14週間)に達しない時点で処分を決定する際は、均等法で「妊娠、出産を理由として解雇してはならない」(第9条第3項)、「妊娠中および出産後1年を経過しない女性の解雇は無効とする(妊娠、出産が理由でないときを除く)」(同条第4項)と定めている点に注意が必要です。
 解釈例規(平18・10・11雇児発第1011002号)では、前記第4項について「証明しない限り(解雇は民事的に)無効となり、労働契約が存続する」と述べています。
 逆にいえば、正当な手続を踏み、処分の合理性が認められれば、休業開始前(および復職から30日経過後)の解雇も可能です。



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