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コラムの泉

契約書の基礎知識 誠実協議条項とは

カテゴリ
企業法務  >  全般
最終更新日
2010年09月29日 14:23
著者
井藤行政書士事務所 さん
ポイント
3,344,746ポイント
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本人同士の契約において、最後の方の条項で、

「本契約の規定に関する疑義又はこれらの規定に定めのない事項については、
甲乙誠意をもって協議の上、解決するものとする。」
のような条文が付いている場合が多くあります。

このような条項を「誠実協議条項」と言います。


多くの専門家の方は「誠実協議条項」は、法的に意味がないので必要ない。

あるいは、欧米的に言えば、このような条項が必要となることは契約として不十分であることを言っていることであり、他に必要なことがあるのであれば具体的に決めなければならない。と言われる方もいます。

果たして、「誠実協議条項」は、不要な条項でしょうか?


では、なぜ、多くの専門家が、少なくとも「あまり意味がない」と言っているにもかかわらず、日本人同士の契約書には「誠実協議条項」が含まれている場合が多いのでしょうか?


これは、多分に、「誠実協議条項」の必要性を認識しているのは法律家はなく、
現場からの要請によるものではないかと思います。

日本では、そもそも、親しい間柄では、契約書などは交わさず、口約束や、物事をその都度話し合っていくことがむしろ理想的な親しい関係と考えられていると思います。

そうは言っても、万が一のトラブルを避けるため、
ビジネスでは契約書と言う文書にしましょう。が次のレベルだと思います。

従って、「親しき仲にも契約書あり」みたいな感覚でしょうか。


契約書を作成提出する側は、「悪気はないんだよ。貴方を疑っている訳ではないんだよ。互いの信頼関係を増すために契約書は作るんだよ。」と言う雰囲気を醸し出しながら相手を契約書締結の場へ持ってくる必要があります。

そのために、「誠実協議条項」を作ることで、自社の姿勢を示す証としている意義は大きいものだと思います。

また、西洋の契約社会と違い、契約でがんじがらめに拘束し合うのは良くない。最低限のことだけ契約書で決めておいて、それ以外は互いが協調して話し合いで決めよう。と言う精神から「誠実協議条項」を設ける意味もあるのではないかと思います。


逆に日本人同士の契約で「誠実協議条項」を「意味がない」といって拒否すると、条文に書いてあることしか守ろうせず、権利ばかり主張するやつ(法的にはそれでOKなのですが日本の社会では法は最低限であり+αの誠意を求めるのが当然と考えがち)と評価されるリスクが大と考えられます。


「誠実協議条項」は、確かに法的には意味がないかも知れないが、
現場での人対人の関係を良くしようと言う、日本人の知恵だとも言えると思います。





起業、会社設立、経営改善、契約書・規定・文書作成、WEB規定文書

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