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コラムの泉

時間管理は"1分単位"か"5分単位"か"15分単位"か。

カテゴリ
労務管理  >  労働基準法
最終更新日
2016年03月08日 11:25
著者
社会保険労務士 山口正博事務所 さん
ポイント
5,765,381ポイント
ポイントランキング100





2012年7月28日号 (no. 696)
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http://www.soumunomori.com/profile/uid-20903/





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---3分労働ぷちコラム---
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本日のテーマ【時間管理は"1分単位"か"5分単位"か"15分単位"か。】
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■1分単位よりも5分単位や15分単位の時間管理の方がトク?



勤務時間を管理する方法は色々とあり、最もメジャーなのはタイムカードで時間を記録する方法かと思います。

打刻機を設置して、カードストッカーに1ヶ月分の勤務時間を記録できるカードを入れて、各自で始業時と終業時にカードを打刻機に入れる。そうすると、昔のトースターのように、一度カードが打刻機の中に入って、時間が印字された後にカードが出てくる。

多くの会社では上記のようにタイムカードで時間を管理していると思います。

他にも、出勤簿で管理しているところやノートに記入しているところ、カードをスキャンして勤務時間を記録する会社もありますね。

時間を管理する方法は色々とあり、さらに、勤務時間の端数をどう処理するかという点でも会社ごとに違いがあります。

最近では、30分単位で時間を管理する会社は少なくなっているとおもいますが、15分単位で勤務時間を管理している会社はまだ結構あるのではないでしょうか。他にも、10分単位で管理したり、5分単位で管理しているところもあるかもしれませんね。

最も厳密なのは、1分単位での管理ですが、まだそこまで達していない企業もあるはず。


ずっと前から不思議なことだったのですが、会社はなぜか切りの良い数字で勤務時間を管理したがるのですね。

10年ぐらい前だと、30分単位で勤務時間を管理している環境で私も働いていたことがありますので、10分とか14分の時間を切り捨てられた経験はあります。なぜ10分とか14分の「はみ出し時間」が発生するのか、なぜ給与に反映されないのか。なぜ働いているのに賃金が付かないのか。不思議な気持ちでしたね。

さらに、大学生の頃は、15分単位で時間を管理している飲食店で働いていました。そこのお店はノートに各自で始業時間と終業時間を記録する方法を採用していて、タイムカードは使っていない環境でした。ただ、タイムカードを使っていないからといって、時間の管理が杜撰というわけではなく、キチンとした職場でした。

しかし、キチンとしたお店がある一方で、そうではないお店もありました。

同じ飲食店でしたが、21:30分で終業のところ、21:35とか21:39になるように仕事をさせる環境だった。キッチリちょうどの時間に終わらない職場で、いつも「はみ出しサービス残業」のようなものが発生していた。

とはいえ、たかが5分ですし、たかが9分です。賃金に換算しても誤差と考えて差し支えない程度です。ただ、納得はしにくい。お金の問題というよりも、はみ出し時間を利用して無賃労働させられている感じがイヤでした。

仕事をするのがイヤなわけではなく、仕事をするならば全てキチンと報酬の計算に含めたほうが、会社も社員もお互いにスッキリして気持ちいいと思う。


1分で勤務時間を計算する方がスッキリするといっても、まだ5分や15分の単位で時間を管理するところはゼロにはなっていないはず。

おそらく、1分単位で管理するよりも5分や15分の単位で時間を管理したほうが経費を節約できると思ってそうしているのかもしれない。


では、1分単位で管理する方がいいのか、それとも、5分や15分の単位で時間を管理したほうがいいのか。

選択肢は2つに分かれます。







■100円を拾いながら1,000円をポケットから落とす。



1分管理が良いかどうかは客観的に決められることではなく、判断する人の価値観によって結論が変わる。


フルタイムの人とは違い、パートタイマーの人は時間と賃金が結びついているので、端数時間の取り扱いによっては賃金が変わる。とはいえ、ほとんど誤差程度のものですが、積もり積もれば結構なものになるはず。

例えば、出勤日ごとに3分ずつはみ出し時間が発生すると仮定し、時間給800円と仮定する。さらに、月に21日勤務するとする。

計算すると、21日×3分=63分です。つまり、1ヶ月で約800円分の無賃労働があるわけですね。12ヶ月だと、12ヶ月×800円ですから、9,600円です。

「たかが3分程度なんだから、いいじゃないか」と思う人もいるかもしれないけれども、積算するとそれなりの金額になる。余談ですが、月800円だと、Google Driveの200GBプランを利用できますね。


なぜ、5分管理や15分管理がダメで、1分管理が望ましいのか。

「キチンと労務管理できるから」と答えれば模範解答になりますけれども、理由としては説得力に欠ける。


私が理由を考えれば、「端数時間の取り扱いを社員さんに説明できないから」となりしょうか。

例えば、5分単位で時間を管理していると、終業時刻が20:32とか20:34になったとき、2分や4分のはみ出し時間はどうなるのかをキチンと説明できるでしょうか。

「2分や4分ぐらいいいじゃないか」と説明するのでしょうか。「それは会社へのサービスだよ」と説明するのでしょうか。「細かいことを言うんじゃないよ」と強引に言い伏せるのでしょうか。

自分が社員として働く立場になれば、おそらく納得しにくいのではないでしょうか。

もちろん、5分単位で管理していても、20:30とか20:35のようにキチンと5分で計上できる時間で終業していれば特に問題はない。けれども、どうしても数分の誤差は発生するはず。その誤差が発生した時が厄介です。

15分単位での管理でも同じです。20:30で終わるべきところを、20:37とか20:42で終業すると、7分や12分の端数時間が発生し、この時間をどう処理するのかを説明しないといけない。賃金に反映しないのか。それとも、反映するのか。反映するとしても、すべて反映するのか。5分や10分の単位でのみ反映するのか。

考えだすと面倒臭いですよね。


ここまで読んで、5分や15分の単位で時間を管理した方がいいと思えるでしょうか。


15分単位で管理すれば、1分から14分はどうするのかが問題になる。5分単位で管理すれば、1分から4分はどうなるのかが問題になる。1分単位で処理しない限り、ずっとこの問題は続きます。


1分単位ならば、疑問が発生する余地はない。秒単位で時間を管理する人はさすがにいないだろうから、端数の時間をどうするかでゴタゴタすることもない。


始業打刻をした時から仕事を開始し、終業打刻をするまでが仕事。すべて1分で管理すれば、上記のようなバッファー時間の取り扱いでもめることもなくなる。

もし、端数時間の間に仕事をしたときに個別に許可する仕組みを設けて、賃金の計算に計上する端数時間と計上しない端数時間を分けているならば、この許可の手続きも不要になる。


また、10分や15分で管理していると、余った時間をどうでもいい作業で潰す可能性もある。

例えば、20:30が終業時刻だったとして、20:24に仕事が終わってしまったとき、残りの6分をヘンな形で時間を潰してしまう。意味なく掃除してみるとか。意味なく整理整頓するとか。タイムカードの打刻機の前でジッと待っている人までいますよね。


1分で時間を管理すると、「無駄に残業する人がでてくるんじゃないの?」と思うかもしれない。

しかし、5分管理でも15分管理でも、無駄な残業をする人はいるでしょう。1分管理になったからといって無駄な残業をするわけではないはずです。

上記のように、切りの良い時間になるまで時間を潰す人がいるので、むしろ1分単位のほうが無駄な残業は減るのではないでしょうか。

1分単位で時間を計算すれば、仕事が終わったその時点まで計算に含まれますので、あえて時間を潰す必要はない。


また、時間の管理を厳密にすると、小休止や喫煙タイムにも制限がかかる可能性がある。

今までならば、ちょっと飲み物を飲みながら小休止(公式の休憩時間ではないけれども、準休憩時間のようなもの)しても問題なかったけれども、これからは休憩時間以外は休憩してはいけないように変わるかもしれない。

さらに、喫煙者の場合、休憩時間以外にちょっと一服という感じで喫煙している人もいて、この人達にも制約が課されるかもしれない。休憩時間以外には喫煙してはいけませんというルール変わる可能性がある。私は喫煙しないタイプなので、これは歓迎ですけれども。


5分や15分の単位で時間を管理するのは、例えるならば、100円を節約して、1,000円を失うようなものです。節約したもの以上に失うものが多い。そんな管理方法なのではないかと思います。

中途半端な時間管理はコストを節約しているように思えるけれども、損な方法なのですね。






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カードを使わないタイムカード Clockperiod のご紹介です。


タイムカードを使うときに負担なのは、専用の打刻機を用意しなければいけないし、
新しい紙のカードを毎月作らないといけない。さらに、カードを見ながら、電卓や
表計算ソフトで勤務時間を集計しないといけない。

しかも、給与の締め日から支給日までの短期間で集計作業をしないといけないので、
作業する人にとっては勤務時間の集計は悩みのタネですよね。

そんな悩みをどうやって解決するか。

そこで、電子タイムカードの Clockperiod が登場です。


Clockperiod は、紙のカードと打刻機を使わない電子タイムカードですから、
打刻機を用意しなくても勤務時間を記録できますし、給与計算のためにカードを
集める必要はありません。さらに、毎月、新しい紙のカードに社員全員の名前を
書いてカードストッカーに入れることもなくなります。


始業や終業、時間外勤務休日勤務の出勤時間を自動的に集計できれば勤怠集計
の作業は随分とラクになるはず。

Clockperiodは、出退勤の時刻をタイムカード無しで記録できます。タイムカード
出勤簿勤務時間を管理している企業にオススメです。
さらに、タイムカードのコピーをメールで送信して社員ごとに保存することができ
ますので、個人別に毎月の勤務記録を取り置くことができます。
また、勤務記録の改ざんや不正な打刻を把握できるログ機能もあります。

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残業で悩んでいませんか?

「長時間の残業が続いている」
残業代の支払いが多い」
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こういう悩み、よくありますよね。

ニュースでも未払い残業代の話題がチラホラと出てくるぐらい、残業に対する関心は高くなっています。

法律では、1日に8時間まで、1週間では40時間までしか仕事ができません。その水準を超えてしまうと、残業となり、割増賃金が必要になります。

とはいえ、1日で8時間と固定されていると不便だと感じませんか? 1週間で40時間と固定されていると不便だと感じませんか?


毎日8時間の時間制限があると、柔軟に勤務時間を配分できませんよね。

例えば、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。

でも、実は、「月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務なので、残業は無し」こんなことができる仕組みがあるんです。

「えっ!? そんな仕組みがあるの?」と思った方は、ぜひ『残業管理のアメと罠』を読んでみてください。


『残業管理のアメと罠』
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