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コラムの泉

ストレスチェックはどんな意味があったのでしょうか?

カテゴリ
労務管理  >  全般  /  労働基準法  /  労働安全衛生
最終更新日
2017年02月16日 14:11
著者
Office CPSR 臨床心理士・社労士事務所 さん
ポイント
429,668ポイント
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2015年12月より労働安全衛生法が改正され、企業に従業員に対してストレスチェックを実施することが義務付けられました。このストレスチェックは、どんな意味があったのでしょうか。

2016年11月30日が第一回ストレスチェック制度義務化の実施期限でした。当事務所と当法人でも約630社10万人のストレスチェックを実施しました。そこで感じたストレスチェック実態や意義を、受検率、高ストレス者の割合の観点から述べていきたいと思います。

■受検率について

会社によってばらつきは大きくあるものの全体的な平均値としては80%が平均値でした。もちろん100%という企業もありました。最も少ないところで40%台の企業もありました。
まず受検率でわかることは、従業員が会社をどの程度信頼しているかというバロメータの一つになるということです。
普段から会社への信頼感が高い会社では、回収率も回答率も良い傾向があるようです。
逆に会社のことを信頼していないという状況では、回収率も回答率も低いと言えます。
さらに、会社への信頼感が高いほど、休職者の発生割合も少なめな印象を受けています(まだ統計的には検証していませんが)。
会社としては、初年度まずストレスチェックを実施し、回答率や回収率が低い(8割を切る)ようであれば、どうしてそのような結果になったのかを検討することで次の一手につなげることができると思います。
また、今年の結果がよかった会社も油断は禁物です。ストレスチェックを実施するだけ実施して、その後何もやらない会社は、従業員からやっても仕方がないと思われて翌年の率が低下してしまうことも考えられます。
初年度より来年の率が良くなるよう施策を考えていくことが大切であると言えます。

<受検率アップのポイント>

①プライバシー保護がきちんと担保されていること

個人のストレス状況というのは、高度なプライバシーであまり会社に知られたくないという人が多くいます。自身の状態が悪いことを会社に知られてしまうと今の仕事から外されたり、なにか不利益な取り扱いをされるのではないかと心配することが多くあります。そのような人でも受検してもらうにはきちんとプライバシーが確保されていることが大切です。また、会社は同意なく個人の結果を知ることができないということや、不利益な取り扱いをしないということをきちんと伝えておくことも大切です。その意味では、ストレスチェック導入に当たって、衛生委員会の審議できちんと労使でプライバシーについてはよく議論しておくことが大切でしょう。今回の法改正でもかなり厳格に求められている要件となりますので、ストレスチェック実施に当たって必須事項と言えるでしょう。


②ストレスチェックが何か特別なことではなく、当然のように定着していること

定期的にストレスチェックを実施していると、そのうちストレスチェックが何か特別なものではなく、当然のものとして定着してきます。このようになるまで繰り返し、繰り返しストレスチェックを実施していくことが大切です。多くの企業で1回目のストレスチェックよりも2回目、3回目以降のストレスチェックの方が受検率が高くなります(逆に低くなっている場合は何らかの問題が発生しているので、対応が必要です)。繰り返し当たり前のものとして実施し続けるというのが案外大切なポイントとなります。

③ストレスチェック後の施策(相談窓口や面接等)がきちんと周知され理解されていること

ストレスチェックは単に実施して終わりということではなく、きちんとその後の施策とリンクさせることが大切です。そのためにきちんと自身のストレスチェックの結果が悪かったときに気軽に相談できる窓口を設置したり、ストレスチェックの結果の読み取り方研修を実施したりすることが大切です。自分自身がストレスが高いと気付いても、それでおしまいでは何の意味もないのです。要はストレスチェックをやりっぱなしにしないことが大切なのです。

④事業主が一貫して社員の健康に気を付けていることを表明していること

事業主がきちんと社員の健康問題について考えている会社では、ストレスチェックの受検率が高いです。例えば「安全なくして経営なし」と社員の安全を社是にしている会社では、メンタルヘルス対策に対しても労使ともに真摯に取り組んでおり効果も高いです。普段から事業主の考えを表明しておくことが大切で、一貫性のある取り組みであることを伝える努力が必要でしょう。

以上が受検率を上げる4つのポイントとなります。しかしながら、目的がストレスチェックの受検率の向上だけになってしまうと、また目的と手段が入れ替わってしまいます。ストレスチェックはやるだけでは、何も会社は変わりません。あくまでもメンタルヘルス対策の、あるいは人が辞めない生産性の高い職場づくりの第一歩として導入するという考え方が大切です。

■高ストレス者の割合について

「厚生労働省労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル」に基づく、高ストレス者の割合は約13%でした。厚生労働省では、当初10%程度を想定していましたので、少し高い印象です。きちんとストレスチェックの意義が周知され、受検者がきちんと回答したことが考えられます。次年度以降も大体このぐらいの数字に落ち着くのではないかと考えられます。高ストレス者が15%を超える職場があれば、そこは通常よりも何か問題があると考えられます。
ある企業では、特定の職場のみ高ストレス者が80%という職場がありました。そこでは、上司と部下が大変もめており雰囲気が最悪であるということでした。このような場合には、ストレスが本当に高いのか、それとも上司への当てつけとして回答が意図的に曲げられているのか慎重に判断をしないといけません。
高ストレスの方がいる場合は、面接勧奨を少なくとも1回はすることが良いと思われます。なぜなら、高ストレス者の存在を知っていて(知っているのは実施者と実施事務従事者のみですが)、なにも対応しなかった場合は、何か問題が起きた場合安全配慮義務を問われるからです。そのためにも実施者との業務のすり合わせが大切であるといえます。


まだ多くの企業でこのストレスチェックが義務化されたことを認識していません。本コラムを読んでぜひストレスチェックをうまく導入してください。



ストレスチェックQ&Aまとめページ はこちらから。
http://cp-sr.com/stress-check

Office CPSR(オフィス シーピーエスアール)臨床心理士・社労士事務所は、社長専属カウンセラーとして社長の悩みをとことん聴きます。
(今話題のストレスチェック義務化にも簡単に対応できます)。

※ストレスチェック制度の本を3冊出版しました。
詳細はHP
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