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コラムの泉

退職したら健康保険を任意継続するか、国民健康保険に入るか。

カテゴリ
労務管理  >  労働基準法
最終更新日
2017年11月17日 13:59
著者
社会保険労務士 山口正博事務所 さん
ポイント
7,284,494ポイント
ポイントランキング100







2017年12月25日号 (no. 1051)
3分労働ぷちコラム バックナンバーはこちら
http://www.soumunomori.com/profile/uid-20903/





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---3分労働ぷちコラム---
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本日のテーマ【退職したら健康保険任意継続するか、それとも国民健康保険に入るか。】
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退職する人に「協会けんぽ継続セット」を渡す


会社を退職すると、社会保険からも脱退(被保険者資格を喪失)しますから、健康保険も今までのようには利用できなくなります。

退職した後は国民健康保険に加入するという選択肢もありますが、在職時に加入していた健康保険退職後も加入し続けることが可能です。これを「任意継続制度」と言います。


本来だと、退職すると健康保険からも抜けますから、もう会社経由の健康保険を利用できません。しかし、退職後2年間は、それまでの健康保険を継続できる仕組みがあります。ただし、保険料は全額自己負担に変わります。在職時は会社が保険料の半分を負担していましたけれども、退職後は本人が全て支払う形に変わります。


協会けんぽには、「協会けんぽ任意継続セット」という案内書類が用意されており、退職後に健康保険へ任意で加入するための手続きに必要なものが用意されています。


大阪府の協会けんぽの場合、

1.任意継続被保険者資格取得申出書
2.任意継続制度説明用リーフレット
3.マイナンバーの記入に関するチラシ
4.大阪支部あて提出用封筒(水色)

この4点セットが用意されています。申出書を書いて、封筒で送ればいいわけですね。

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/osaka/cat080/5516-67731
事務担当の方へ「協会けんぽ継続セット」をご利用ください


退職する予定の人がいる場合は、このセットを退職する少し前に渡してあげると退職する人は安心できるでしょう。

 



退職後の健康保険料には上限がある


この任意継続健康保険には保険料に上限があるのも特徴です。在職時であっても社会保険料には上限がありますが、退職後に任意で健康保険を継続する場合は上限額が低くなります。

健康保険は都道府県ごとに少し違いがありますが、一例として香川県の場合ですと、健康保険料の上限額は月額142,336円です(平成29年9月時点)。会社と折半するので、本人が負担するのは月7万円ほど。これが在職時に発生する健康保険料の最大額です。

http://www.growthwk.com/entry/2017/03/13/124706
都道府県別の健康保険料はここで調べられます。


一方、健康保険任意継続した場合の健康保険料は、28,672円が上限額となります。

在職時だと月あたり約14万円が上限額になり、退職後は上限額が約3万円になるわけです。

どうしてこのような違いがあるのかというと、退職後は標準報酬月額が28万円までに制限されるからです。

標準報酬月額28万円と書かれても、「標準報酬月額って何?」と思うでしょうから説明しましょう。

 



■収入が違うのに、保険料は同じ?


収入に社会保険料の料率をかけて社会保険料の額を計算しますが、実際の収入額に保険料を掛けるのではなく、収入を標準報酬月額という数字に変換し、この標準報酬月額保険料を掛けると実際の社会保険料を算出できます。

つまり、実収入と標準報酬月額には少しズレが生じる場合がありますので、収入に照らして社会保険料が少し多くなる人もいれば、収入の割には社会保険料が少し少なくなる人もいます。


例えば、月収が270,000円から290,000円の人は、標準報酬月額は280,000円になります。つまり、月収27万円から29万円の人は、社会保険料を計算する過程では月収28万円として扱われるのです。実際の収入とは誤差があるのですけれども、その誤差を取り除いて平均的な金額を計算に使うのです。


もし、実際の収入が270,000円だったとしても、社会保険料の計算では280,000円として扱われますので、この場合は社会保険料が少し高くなります。仮に、香川県で勤務している人だとすると、社会保険料は28,672円ですので、収入(270,000円)に占める社会保険料の割合は、10.62%です。

一方、月収が290,000円だった場合、この場合も標準報酬月額は280,000円です(社会保険料は先ほどと同じ28,672円)。実際の収入よりも少なく扱われますから、社会保険料は少し割安になります。この場合は、収入(290,000円)に占める社会保険料(28,672円)の割合は9.89%となります。


収入が少し違うと、社会保険料が僅かですが割高になったり割安になったりするのが特徴です。「実際の収入に保険料を掛けたほうが分かりやすいのに」と思うところですが、社会保険料というのはそういうものなのです。

それゆえ、月収27万円に設定するよりは、月収29万円の方が社会保険料の面では少しだけお得です。

健康保険を任意で継続すると、標準報酬月額は最大で28万円までですので、例えば退職時の月収が76万円だった人でも標準報酬月額は28万円ですし、月収294万円の人でも標準報酬月額は28万円となります。つまり、退職時の月収が29万円を超えていると、在職時よりも健康保険料は少なくなるというわけです。ただし、在職時と違って保険料は全額負担になりますから、絶対額では多くなる可能性はあります。

 

 


任意継続健康保険だけでなく、国民健康保険保険料に上限がある


退職後に加入できる健康保険は、在職時の健康保険任意継続する方法と、さらに国民健康保険に加入する選択肢もあります。国民健康保険も収入に連動して保険料が決まりますが、こちらにも保険料に上限が設定されています。

例えば、大阪市の場合、平成29年度の国民健康保険料は、年間で89万円が上限です。1ヶ月あたりに換算すると約74,000円。

http://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000369749.html
大阪市 平成29年度の国民健康保険

上限を振り切ってしまえば、月収100万円でも月収700万円でも月収5,800万円でも保険料は同じです。そのため、収入が多いほど、収入に占める健康保険料の割合が下がります。この点については先ほども書きましたよね。


先ほど書いた協会けんぽでの保険料の上限は、標準報酬月額が28万円までなので、都道府県ごとに少し違いはありますが、香川県だと1ヶ月あたり28,672円です。他の都道府県でもほぼ似たような保険料ですので、1ヶ月で3万円が健康保険料の上限だと考えればいいでしょう。月3万円ならば、年間だと36万円ですから、在職時に収入が多かった人(月収ベースでだいたい30万円を超えていた人)は任意継続健康保険に加入する方が負担が少なくなります。

健康保険任意継続する場合と国民健康保険に加入する場合を比較すると、上記の例だと、月あたりの保険料に2倍ほど差があります。そのため、在職時に収入が多かった方は、在職時の健康保険任意継続する方が保険料が少なくなる可能性が高いでしょう。


社会保険料は収入に連動して青天井で増えると思っていらっしゃる方もいるでしょうが、税金(上限なしで課金してくる)と違って、社会保険料には上限があるので収入が多い人にとっては良心的な仕組みです。

収入が増えるほど怪我や病気が増えるわけではありませんから、税金のように無制限でお金を集めるのは不合理です。それゆえ、社会保険料には上限があるのです。ちなみに、厚生年金保険料にも上限がありますので、こちらもお忘れなく。

 

 

 




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合格率0.07%を通り抜けた大学生。


今、私はこうやって社労士という職業で仕事をしているわけですが、子供の頃からなりたかった職業というわけではなくて、大学生の頃に遭遇したきっかけが始まりです。

子供の頃になりたい職業というと、男の子ならば、警察官やスポーツ選手、パイロットというのが良くあるもの。女の子だと、スチュワーデス(今はキャビンアテンダント)、花屋さん、ケーキ屋さん、保育園の先生とか。そういう社会的に広く認知されたものが選ばれるので、小学生や中学生が社労士になりたいなんてことはゼロではないのでしょうが、極めて稀でしょう。

私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。だって、簡単そうなイメージがするでしょ、社労士なんて。チョチョッと勉強すれば、スルッと合格できるだろう。そう思っている人も少なくないはず。

「よく知られている資格 = 難しい」、「あまり知られていない資格 = 難しくない」。こういう判断基準があって、社労士は後者に該当するため、難しくないだろうと思われてしまうわけです。

私もそうやってナメていたクチですから、不合格になったんです。

実際は、想像しているよりも難易度は高くて、大学生の頃に約1年ほど時間を投じて、やっとこさ合格したのが本当のところ。


どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。

社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

とはいえ、学生の人が社労士に興味を持つというのはやはりレアで、何らかのきっかけが無ければ出会えないでしょうね。ただ、珍しいといっても、毎年、1割弱ほどは学生の受験者がいるので、受験者の総数を5万人と仮定すると、その1割弱なら3,000人から4,000人ぐらいは学生がいます。

そういう方の役に立つならば、私の経験も使っていただきたいですね。


http://www.growthwk.com/entry/2017/02/28/121910?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20171225_2
大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡




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残業で悩んでいませんか?

「長時間の残業が続いている」
残業代の支払いが多い」
「残業が減らない」

こういう悩み、よくありますよね。

ニュースでも未払い残業代の話題がチラホラと出てくるぐらい、残業に対する関心は高くなっています。

法律では、1日に8時間まで、1週間では40時間までしか仕事ができません。その水準を超えてしまうと、残業となり、割増賃金が必要になります。

とはいえ、1日で8時間と固定されていると不便だと感じませんか? 1週間で40時間と固定されていると不便だと感じませんか?


毎日8時間の時間制限があると、柔軟に勤務時間を配分できませんよね。

例えば、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。

でも、実は、「月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務なので、残業は無し」こんなことができる仕組みがあるんです。

「えっ!? そんな仕組みがあるの?」と思った方は、ぜひ『残業管理のアメと罠』を読んでみてください。


『残業管理のアメと罠』
http://www.growthwk.com/entry/2012/05/22/162343?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20171225_3





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決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。

他には、雇用保険社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。

労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。

しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。


一例として、

Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
Q:残業しないほど、残業代が増える?
Q:喫煙時間は休憩なの?
Q:代休振替休日はいつまでに取ればいいの?


このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

▽    ▽   『仕事のハテナ 17のギモン』    ▽    ▽
http://www.growthwk.com/entry/2017/05/23/132023?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_clockperiod_common_20171225_4



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┃ブログ
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