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コラムの泉

登録第5983607号

カテゴリ
企業法務  >  知的財産権
最終更新日
2017年12月26日 12:20
著者
明立特許事務所 さん
ポイント
457,437ポイント
ポイントランキング100

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□■□【真似とは言わせない!ネーミングのツボ】□■□
■□                     
□                       12月26日号
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 弁理士 深澤です。

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★このメルマガの目的♪
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 このメルマガでは、商標の審判・裁判事例等を通して、

○どんな商標が類似といわれたのか
○識別力のある商標とはどんなものなのか

 といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。

(配信中止はこちらまでhttp://www.mag2.com/m/0000241197.html)

 それでは、今週も始めます。

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★今回の事例♪
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 今回取り上げるのは、

○登録第5983607号:

 その左側に,外側に向けて放射状に連続した突起を有する歯車状の
円形図形の内部を中央水平方向の枠線で連結し,その中に
「ASAHI」の欧文字を配してなる図形を表してなり(以下
「左側部分」という。),その右側に,左側部分と高低を揃えて,
上段に「人と食味の明日をめざす」の文字を,横線を介して,下段
に太字の飾り文字で「技術のアサヒ」の文字を,それぞれ横幅を
ほぼ揃えて表してなる(以下「右側部分」という。)構成

 指定商品・役務は、第7,37類の各商品・役務です。

 ところが、この商標は、

 登録第671773号商標

 円輪郭内に,上段に「ASAHI」の文字を左右に短い横線を
配して表し,中段に翼を広げて飛ぶ鳥のようなシルエットを簡略に
描いた図形を表し,下段に円輪郭の下側から上側に向けて盛り上がる
ように描かれた3本の円弧で,その最下側は黒塗りしてなる図形
を表してなる構成

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。


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★判断の分かれ目♪
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 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2017-007599号)が請求されました。

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 まず、この商標

「構成上,左側部分と右側部分とに分離して認識,理解されるもので,
それぞれが独立した構成部分であるとの印象を与えるもので
あるから,本願商標に接する需要者,取引者は,左側部分と右側
部分のそれぞれを,自他商品識別標識として強い印象を与える要部
として認識,理解し,取引に当たるというべきである。」

 そして,

「「ASAHI」の文字部分は「朝昇る太陽」の意味を有する
「あさひ(朝日,旭)」の語をローマ文字で表記したものと想起
させるもので(参照:「広辞苑第6版」岩波書店発行),歯車状の
図形部分は,前記文字部分からの連想もあいまって,放射状に光を
照射する太陽を,歯車に似せて描いてなる可能性も示唆するもので,
その構成全体に抽象的ながらも観念上のつながりがあるといえる。」

「そうすると,左側部分は,全体として特定の観念を生じるような
図形ではないものの,歯車状の図形内に「ASAHI」の文字を
一体的に組み合わせて表してなるものと認識,理解できるもので
ある。」

「そのため,本願商標の左側部分は,構成全体としては特定の観念
を生じるものではないが,称呼に関しては,その構成中,唯一の
文字部分である「ASAHI」の文字に相応して「アサヒ」の称呼
を生じる。」

「他方,本願商標の右側部分は,上段の「人と食味の明日をめざす」
の文字部分は,直ちに具体的な観念を想起させるものではないが,
漠然とした意味合いの標語を表してなることは理解できるもので,
自他商品の識別標識としての与える印象は比較的弱いものである。」

「そして,その下段の「技術のアサヒ」の文字部分は,漠然とした
意味合いとして「技術」に自信のある「アサヒ」なる名称の会社の
標語を表してなるものであり,その書体も比較的目立つ態様より
なるものである。」

「そうすると,本願商標の右側部分の構成中,自他商品の識別標識
として強い印象を与えるのは,その構成上及び観念上の対比を考慮
すれば,比較的顕著に書された「技術のアサヒ」の文字部分という
べきで,これより「ギジュツノアサヒ」の称呼が生じるが,特定の
観念は生じない。」

 一方、引用商標

「構成中「ASAHI」の文字部分は「朝昇る太陽」の意味を有する
「あさひ(朝日,旭)」の語をローマ文字で表記したものと想起
されるところ(参照:前掲広辞苑),この文字部分からの連想も
あいまって,下段の内側が黒塗りされた3本の円弧は,黒塗りの
内側の円から光の輪が二重に広がる,昇りつつある太陽を描いて
なる可能性を想起させるものである。」

「そうすると,引用商標は,全体として特定の観念を生じるとは
いい難いが,各構成要素をまとまりよく円輪郭内に一体的に表して
なるものとは認識,理解できるものである。」

「そのため,引用商標は,その構成全体から生じる印象をもって
取引されるというのが相当であり,上記のとおり,構成全体から
特定の観念は生じないが,称呼に関しては,その構成中,唯一の
文字部分である「ASAHI」の文字に相応して「アサヒ」の称呼
を生じる。」

 そこで両者を対比すると、

「いずれも「ASAHI」の構成文字から生じる「アサヒ」の称呼
を共通にする場合があるとしても,構成全体としての観念は生じ
ないため,互いに比較することができない。」

 外観は、

「「ASAHI」の構成文字を共通にするものの,外枠の輪郭の
態様は歯車状と円状とで相違し,鳥のようなシルエット図形の有無
や各図形要素の構成態様なども著しく相違するため,それぞれの
外観上の印象は著しく相違する。」

 として、

「両者の構成全体の外観における顕著な相違は,称呼の共通性を
凌駕するものである」として非類似とされました。


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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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 今回は、称呼の一部が共通する商標の類似が問題となりました。

 称呼の一部が共通していても外観や観念が大きく異なる場合には
非類似とされる場合が多いです。

 どこかで大きく異ならせることが真似とは言わせないツボになり
ます。 

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 お役に立ちましたでしょうか?

 今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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真似とは言わせない!ネーミングのツボ(毎週火曜日発行)

ご質問・ご感想お待ちしております!

  編集・発行 深澤 潔
  http://brand-service.biz/

 各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の商標登録関連
を扱っております
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