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コラムの泉

登録第5995958号:「ロケーションUSBドングル」

カテゴリ
企業法務  >  知的財産権
最終更新日
2018年02月13日 12:25
著者
明立特許事務所 さん
ポイント
465,637ポイント
ポイントランキング100

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□■□【真似とは言わせない!ネーミングのツボ】□■□
■□                     
□                       2月13日号
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 弁理士 深澤です。

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★このメルマガの目的♪
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 このメルマガでは、商標の審判・裁判事例等を通して、

○どんな商標が類似といわれたのか
○識別力のある商標とはどんなものなのか

 といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。

(配信中止はこちらまでhttp://www.mag2.com/m/0000241197.html)

 それでは、今週も始めます。

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★今回の事例♪
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 今回取り上げるのは、

○登録第5995958号:「ロケーションUSBドングル」

 指定商品は、第9類の「USBドングル」です。

 ところが、この商標は、

 登録第5863255号商標

 電波の受信状況を表すものと思しき小さな図形を左上部に配した、
袋文字で表された「u」の欧文字と、黒で塗りつぶされた
「Location」の欧文字(その構成中の「i」の点部分は
やや図案化されている)を筆記体風の特徴的な書体により横書きして
なる構成

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。


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★判断の分かれ目♪
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 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2017-007660号)が請求されました。

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 まず、この商標

「構成は、「ロケーション」の片仮名、「USB」の欧文字及び
「ドングル」の片仮名を結合してなるものである。」

 そして、

「その構成中、「USB」の欧文字及び「ドングル」の片仮名から
なる「USBドングル」の語は、「USBポートに差し込んで使用
する、アプリケーションソフトの不正利用を防止するための小型装置」
の意味で、本願の指定商品の一般名称を表すことから、それのみでは
自他商品識別標識としての機能を有しないものといえる。」

「他方、「ロケーション」の文字部分は、「場所、位置」の意味を
有する外来語であって、観念上、「USBドングル」の文字と常に
一体的に認識、把握されるともいえないものであり、該部分から
生じる称呼、観念をもって取引に資される場合もあり得るといえる。」

 そうすると、

「その構成全体の構成文字に相応して、「ロケーションユーエスビー
ドングル」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものであり、
また、構成中の「ロケーション」の文字部分に相応して
「ロケーション」の称呼及び「場所、位置」の観念を生ずるものである。」

 一方、引用商標

「構成要素は近接してまとまりよく配され、一体的な印象を与える
ものである。」

 そして、

「「u」の欧文字部分と「Location」の欧文字とは、白抜きで
表されたものであるか黒で塗りつぶされてなるものであるかの
違いはあるものの、両者の書体はほぼ同様のものと認められるもの
であって、かつ、横一列に連結して配されていることから、これら
を結合した「uLocation」の欧文字は不可分一体のものと
して理解、認識されるとみるのが相当である。」

 また、

「これより生ずる「ユーロケーション」の称呼もさほど長い音構成
でもなく、無理なく一連に称呼し得るものである。」

 そうすると、

「中央に大きく表された「uLocation」の文字部分に相応
して、「ユーロケーション」の称呼のみを生じるものであって、
特定の観念を生じないものとみるのが相当である。」

 そこで両者を比較すると、外観については、

「文字の種類、書体、文字つづり及び図形の有無において著しい
差異があるから、両商標は明確に判別されるものである。」

 称呼は、

本願商標からは「ロケーションユーエスビードングル」及び
「ロケーション」の称呼を、引用商標からは「ユーロケーション」
の称呼を生ずるものであるところ、」

「「ロケーションユーエスビードングル」の称呼と「ユーロケーション」
の称呼との比較においては、構成音及び構成音数において
明らかな差異を有し、」

「また、「ロケーション」と「ユーロケーション」の称呼にあっては、
最も聴取しやすい語頭音の「ユー」の有無において差異があり、
この差異音が両称呼に与える影響は少なくないから、それぞれを
一連に称呼した場合には、語調、語感を異にし、互いに聴別し得る
ものである。 」

 観念は、

本願商標は、構成全体からは特定の観念を生じないが、
「Location」の文字部分に相応して「場所、位置」の観念が
生じるのに対し、引用商標は、特定の観念を想起させないものであり、
観念上、比較することはできないものである。」

 として、

「観念において比較できないとしても、外観及び称呼において明らかに
相違するものであるから、これらを総合的に勘案すれば、取引者、
需要者に与える印象、記憶が異なり、両商標を同一又は類似の
商品に使用した場合においても、商品の出所について混同を生ずる
おそれのない、非類似の商標というべきである。」とされました。


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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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 今回は、商標の一部が共通する商標の類似が問題となりました。

 商標の一部が共通していても、全体で一体感があるものは分離
して認識されないとして非類似になる場合が多いです。

 一体感があるものに対してはその一部だけの使用も真似とは
言わせないツボになることがあります。 

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 お役に立ちましたでしょうか?

 今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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真似とは言わせない!ネーミングのツボ(毎週火曜日発行)

ご質問・ご感想お待ちしております!

  編集・発行 深澤 潔
  http://brand-service.biz/

 各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の商標登録関連
を扱っております
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