スポンサーリンク

HOME > コラムの泉 > 休業を伴うメンタル疾患への対応③(診断書受領後編)

コラムの泉

休業を伴うメンタル疾患への対応③(診断書受領後編)

カテゴリ
労務管理  >  労働安全衛生
最終更新日
2018年05月25日 13:29
著者
株式会社産業予防医業機構 さん
ポイント
31,037ポイント
ポイントランキング100

 こんにちは、産業医・労働衛生コンサルタントの朝長健太です。
 産業医として化学工場、営業事務所、IT企業で勤務し、厚生労働省において労働行政に携わり、臨床医として治療を行った複数の健康管理の視点で情報発信をしております。
http://hatarakikatakaikaku.com/
 以前投稿した「休業を伴うメンタル疾患への対応」について、旬のコラムランキング1位となるご反響をいただき、誠にありがとうございました。一方で、情報量が多く難しいとのご意見もいただきました。休職の段階に合わせ、整理させていただくことにしました。
 公的なガイドラインにつきましては、「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」がございます。併せて参考にしてください。
 今回は、「休業を伴うメンタル疾患への対応③(診断書受領後編)」として、コラムを作成しました。
 労働衛生の取組を行うことで、従業員に培われる「技術」「経験」「人間関係」等の財産を、企業が安定して享受するためにご活用ください。
========================
休業を伴うメンタル疾患への対応③(診断書受領後編)
========================
 従業員の精神的なケアは、慎重に取り扱う必要がありますが、企業は病院ではありませんので、精神的なケアだけを行っていれば良いというわけでもありません。
 今回は、従業員がメンタル不調(不調だけでは疾患であるかは不明です。)を訴え、休業した場合の対応について、従業員の主治医から診断書が発行される前の対応について要点をまとめさせていただきました。
 なお、「企業は医師等といった医療の専門家では無い。」「従業員の主治医は、企業の現状を知る術は無い。」「企業側の意思決定者は事業者である。」という原則になっている前提で説明させていただきます。
 産業医には、労働安全衛生規則第15条の2第2項に該当する医師のうち産業医と同様の業務を行える医師を含みます。

○診断書が発行された場合の従業員への対応について
 休業(有休休暇含む)が開始され、医師の診断書が発行された場合、従業員の主治医が治療に関する責任を持つことになります。
 企業としては、従業員が休業期間中に安心して治療に専念できるよう、以下のような情報提供等の支援を行いましょう。
⦁ 休業期間中は、主治医のもと治療に専念する旨の説明
傷病手当金などの経済的な保障及び保障されている最長の休業期間の説明
⦁ 不安、悩みの相談先や職場復帰支援サービス(リワークセンター等)の紹介
⦁ 企業側が定期的に経過観察の連絡をする旨の説明(※)
※ 主治医より、企業と従業員間の連絡はとらないよう診断がされた場合は、主治医の判断に従い、経過観察を行う必要はありません。

○診断書が出た場合の主治医への対応について
 原則、主治医は、企業の現状を知る術はありません。主治医に計画的な治療ををしていただくために、下の様な情報提供等を行うと良いでしょう。
 なお、情報提供等にあたっては、産業医と連携することが望ましいです。
従業員の業務内容及び業務に必要な能力に関する説明
傷病手当金などの経済的な保障及び保障されている最長の休業期間の説明
就業規則復職支援プログラム等、復職に関する会社の制度や復職可能と産業医が判断する基準についての概要
⦁ 企業側が定期的に経過観察する際の確認事項

○定期的な経過観察の手法
 経過観察において注意するべき点は、必要な情報を共有しつつ、従業員の負担を最小限とすることです。
 そのため、経過観察の面談や電話連絡では、従業員の訴えに対する傾聴と以下の内容に絞って確認すると良いでしょう。
⦁ 主治医からの指示を遵守し治療に専念しているか、復職準備について説明等があったかについて
⦁ 現時点の気分・睡眠・食欲等の状態と、前回確認時の状態と比べた変化について
⦁ 仕事に対する意欲の程度と、前回確認時の程度と比べた変化について
⦁ その他、企業側に求めること等はあるかについて

○診断書が発行された後の、企業側の原則対応
 原則は、主治医から復職準備可能の診断がでるまで、治療の経過を見守ることになります。ただし、従業員が安心して治療を受け、主治医が会社のルールを理解した上で治療計画が立てられるように、情報共有を行うことは重要です。
 実効性を上げるためには、上司、人事担当、労働衛生担当等の中で、誰が従業員産業医等と連絡をとり、記録を残すかについては事前に定めておく必要があります。



スポンサーリンク

絞り込み検索!

現在19,232コラム
新規投稿する

スポンサーリンク

お知らせ

調査レポート公開

労働実務ケーススタディ集

スポンサーリンク

注目の検索キーワード

注目のコラム

注目の相談スレッド

スポンサーリンク