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コラムの泉

高度プロフェッショナル労働制に賛成? それとも反対?

カテゴリ
労務管理  >  労働基準法
最終更新日
2018年06月07日 14:11
著者
社会保険労務士 山口正博事務所 さん
ポイント
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2018年7月30日号 (no. 1137)
3分労働ぷちコラム バックナンバーはこちら
http://www.soumunomori.com/profile/uid-20903/





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---3分労働ぷちコラム---
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本日のテーマ【【高プロ】特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル労働制) に賛成? それとも反対?】
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2018年5月31日、
高度プロフェッショナル制度を含む法律案が
衆議院本会議で可決され通過。

このあとは、参議院で審議される予定です。


「高度プロフェッショナル制度」
「高度プロフェッショナル労働制」
と言われていますが、


正式な名称は、

『特定高度専門業務・成果型労働制』

です。

 

 


■「高度」で「プロフェッショナル」な働き方とは?

高度プロフェッショナル制度が適用される人は、

高度でプロフェッショナルな働き方ができる人となるはずです。


具体的には、

金融商品を設計する業務。
金融商品をディーリングする業務。
アナリスト
コンサルタント。
研究開発の業務。

これらが高度でプロフェッショナルな業務とのこと。

 


従来のように、
時間と給与が連動する働き方が良いのかどうか。


仕事ができても。
勤続年数が長くても。
業務に習熟しても。

みんな同じ給与。

これでヤル気を出せと言われても、それは無理な話。

 

とはいえ、

時間と生産量が連動している仕事には、
そういう働き方の方が合っています。

1時間で20個生産できる。
2時間なら40個。
3時間で60個。

このように時間と生産量が比例する業務には、
給与は労働時間に連動している方が合理的。


ブルーカラーや、ホワイトカラーでも単純労働型の
働き方をしている人は、
時間と給与が連動しているものです。


しかし、

ホワイトカラーのなかには、
クリエイターのような働き方をする人もいて、
そういう人に対して、

「何時間働いたからナンボ」

という基準では、仕事をうまく評価できない。

 

1時間で他の人の4時間分の仕事ができる人もいれば、
1時間で1時間分の仕事しかできない人もいます。

10時間働いても、さっぱりと成果が出ないときもあります。
1時間ぐらいでドンと成果が出るときもあります。

 

クリエイターというのは、そういうもの。

 

 

 


残業代ゼロ制度、過労死を助長する制度なのか?

労働時間に対する規制、
割増賃金時間外労働の上限、
休日労働深夜労働


これらに関する制限を取り払って働いてもらうのが

特定高度専門業務・成果型労働制
別名、高度プロフェッショナル制度なのです。

 


割増賃金も込みで、
時間外労働に関する制約も無しで働いてもらうわけですから、
年収1,000万円程度では少ないのではないかと思います。

この程度の報酬で、
「高度プロフェッショナル労働者」と言えるのかどうか。

 

高度で、プロフェッショナルと言われる働き方をしているならば、
せめて年収で2,000万円ぐらいは受け取っていないと
割に合わないでしょう。


これでは

「人件費をケチって働いてもらうための制度」

と言われても仕方ない。

 

 

 

 

 

裁量労働制との違いは?

高度プロフェッショナル制度に似た制度として、
裁量労働制があります。


裁量労働制と高度プロフェッショナル制度は
似ているんじゃないか?」

「いや、ほぼ同じものだろう」

と思う方もいらっしゃるはず。

 

裁量労働制には、

企画型・専門型の2種類があります。


企画業務型裁量労働制というのは、

企画、立案、調査及び分析に関する業務で、
業務の遂行方法を労働者の裁量に委ねる必要がある。

そういう仕事をしている人に適用できるのが
企画業務型裁量労働制です。


また、

専門業務型裁量労働制とは、

プロデューサーやコピーライター、
システムコンサルタント、
金融商品の開発など、

専門的なノウハウが要求され、

業務の遂行方法を本人の裁量に委ねないといけない
場合に適用される制度です。

 

1日8時間勤務
休憩は1時間
休日は週に2日

などと固定されているようでは、
それは裁量労働とは言わないのです。

 


特に、後者の専門業務型裁量労働制は、
高度プロフェッショナル制度に似ています。

「専門」という部分が「高度」に対応し、
「裁量労働」の部分が「プロフェッショナル」に対応しています。


裁量労働制は、

「業務の遂行方法や時間配分に関して、
使用者労働者に対して具体的な指示
をしない」

のが特徴です。



裁量労働制があるのだから、
高度プロフェッショナル制度は要らないのでは?」

そう考える人がいても不思議ではありません。

 

高度でプロフェッショナルな人こそ、
専門業務型裁量労働制で働くべきであって、

労働時間休憩休日について、
本人の判断で決めていいはずです。


では、高度プロフェッショナル制度には、
そのような裁量性があるのかどうか。

 

 

 


■裁量性があるのかどうか。

労働時間休憩休日及び深夜労働に対する
規制を適用しないならば、

労働者本人がそれらをコントロールできるべきでしょう。

 

規制が適用されるから、
時間の使い方を使用者が細かく決められる。

しかし、

規制が適用されないならば、
使用者が時間の使い方を細かく決めるのではなく、
労働者が決める。


高度でプロフェッショナルな働き方をする人なのだから、

仕事の時間
休憩時間
休みの日

これらは本人がコントロールして決める。


しかし、

特定高度専門業務・成果型労働制では
そういった裁量性がありません。

法案にもそれは書かれていません。

 


1日の所定労働時間は8時間。
休憩は1時間。
休みは週に2日。

このように時間が固定された働き方をしていては、
脱時間給とは言えません。


高度でプロフェッショナルな労働者ならば、

仕事の時間
休憩時間
休みの日

を自分で決める裁量性があってしかるべきです。

 


長い時間働いても割増賃金が出ないならば、

1日8時間勤務に固定されず、

1日10時間でもいいし、
1日6時間もいい。

1日3時間で仕事を終えてもいい。

これは本人が決める。


長い時間働いたからといって
収入が増えるとは限りませんから、
何時間働くかは本人次第。


時間と賃金が連動していると、
時間あたりの生産量を最大化するために、
人をサボらせずに働かせようとします。

しかし、

労働時間報酬の連動性が薄れるならば、
時間配分を労働者が決めても差し支えないでしょう。

 


休憩も、

1時間に限定されず、

2時間でも、3時間でも取れる。

自分が必要なだけ休憩を取れるのが
高度でプロフェッショナルな人のはず。


休憩しているのか、
居眠りをしているのか、
晩ごはんに何を食べようかと考えているのか、
次の休みにカレシとどこに行こうか悩んでいるのか、
仕事をしているのか、

これらの境目もはっきりしませんからね。


高度な働き方をしていますから、
時間給や日給月給で働いている人には理解できないでしょう。

 


散歩をしながら、
構想や企画を練る人もいるでしょうね。

これを傍から見れば、
「おい、何をサボっているんだ」
と言いたくなるでしょうが、

本人は仕事をしているんですね。

 

スカイダイビングで空から落下すると、
いいアイデアが浮かぶ。

そんな人がいても面白い。


これこそ高度でプロフェッショナルな人の働き方です。

 

休憩中にボーッとカツ丼を食べているような人ではなく、
頭をずっと動かしながらカツ丼を食べているんでしょうね。

 

 

休みの日、これも高度でプロフェッショナルな人なら
固定されないはず。


週休2日なんてセコいこと言っていないで、
週休3日でも週休5日でもお好きにどうぞ。

もちろん、休み無しで働くのもアリですよ。

仕事が詰まっているときはギュッと働けばいいですし、
そうではないときは、週休5日でも大丈夫でしょう。

 

そりゃあ、高度プロフェッショナル労働者なんですから。

休む日は自分で決められます、よね?

 

割増賃金は払わないが、

1日8時間は働け。
休憩は1時間だけだ。
休みは週に2日しかやらん。

こんな就業条件では、
とても高度でプロフェッショナルな働き方なんてできません。


言うなれば、

「名ばかり高プロ」

です。

 

労働時間と成果の関連性が高くない業務なのですから、
時間の使い方は本人が好きに決めていいはずです。

 

高度プロフェッショナル制度を適用されると、
使用者による指揮命令権が弱まるのが自然です。

休みたいときに休む。
仕事をするときにする。
休憩したいときに休憩

これが高度プロフェッショナルな働き方、のはず。


2018年の国会で法案が法律となった後、
上記のような働き方ができるのかどうか。

 


先ほど書いたような裁量性が認められているならば、
私は高度プロフェッショナル制度に賛成です。


しかし、


労働時間休憩休日について、
本人に裁量が無いならば、
そのような制度には反対します。

 

 



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合格率0.07%を通り抜けた大学生。


今、私はこうやって社労士という職業で仕事をしているわけですが、子供の頃からなりたかった職業というわけではなくて、大学生の頃に遭遇したきっかけが始まりです。

子供の頃になりたい職業というと、男の子ならば、警察官やスポーツ選手、パイロットというのが良くあるもの。女の子だと、スチュワーデス(今はキャビンアテンダント)、花屋さん、ケーキ屋さん、保育園の先生とか。そういう社会的に広く認知されたものが選ばれるので、小学生や中学生が社労士になりたいなんてことはゼロではないのでしょうが、極めて稀でしょう。

私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。だって、簡単そうなイメージがするでしょ、社労士なんて。チョチョッと勉強すれば、スルッと合格できるだろう。そう思っている人も少なくないはず。

「よく知られている資格 = 難しい」、「あまり知られていない資格 = 難しくない」。こういう判断基準があって、社労士は後者に該当するため、難しくないだろうと思われてしまうわけです。

私もそうやってナメていたクチですから、不合格になったんです。

実際は、想像しているよりも難易度は高くて、大学生の頃に約1年ほど時間を投じて、やっとこさ合格したのが本当のところ。


どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。

社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

とはいえ、学生の人が社労士に興味を持つというのはやはりレアで、何らかのきっかけが無ければ出会えないでしょうね。ただ、珍しいといっても、毎年、1割弱ほどは学生の受験者がいるので、受験者の総数を5万人と仮定すると、その1割弱なら3,000人から4,000人ぐらいは学生がいます。

そういう方の役に立つならば、私の経験も使っていただきたいですね。


http://www.growthwk.com/entry/2017/02/28/121910?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20180730_2
大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡




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残業で悩んでいませんか?

「長時間の残業が続いている」
残業代の支払いが多い」
「残業が減らない」

こういう悩み、よくありますよね。

ニュースでも未払い残業代の話題がチラホラと出てくるぐらい、残業に対する関心は高くなっています。

法律では、1日に8時間まで、1週間では40時間までしか仕事ができません。その水準を超えてしまうと、残業となり、割増賃金が必要になります。

とはいえ、1日で8時間と固定されていると不便だと感じませんか? 1週間で40時間と固定されていると不便だと感じませんか?


毎日8時間の時間制限があると、柔軟に勤務時間を配分できませんよね。

例えば、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。

でも、実は、「月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務なので、残業は無し」こんなことができる仕組みがあるんです。

「えっ!? そんな仕組みがあるの?」と思った方は、ぜひ『残業管理のアメと罠』を読んでみてください。


『残業管理のアメと罠』
http://www.growthwk.com/entry/2012/05/22/162343?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_common_20180730_3





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決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。

他には、雇用保険社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。

労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。

しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。


一例として、

Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
Q:残業しないほど、残業代が増える?
Q:喫煙時間は休憩なの?
Q:代休振替休日はいつまでに取ればいいの?


このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

▽    ▽   『仕事のハテナ 17のギモン』    ▽    ▽
http://www.growthwk.com/entry/2017/05/23/132023?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm_clockperiod_common_20180730_4



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