スポンサーリンク

HOME > コラムの泉 > 休業を伴うメンタル疾患への対応⑥(復職編)

コラムの泉

休業を伴うメンタル疾患への対応⑥(復職編)

カテゴリ
労務管理  >  労働安全衛生
最終更新日
2018年06月21日 14:46
著者
株式会社産業予防医業機構 さん
ポイント
17,444ポイント
ポイントランキング100

 こんにちは、産業医・労働衛生コンサルタントの朝長健太です。
 産業医として化学工場、営業事務所、IT企業で勤務し、厚生労働省において労働行政に携わり、臨床医として治療を行った複数の健康管理の視点で情報発信をしております。
http://hatarakikatakaikaku.com/
 休業を伴うメンタル疾患への対応について、シリーズで休職の段階に合わせて整理させていただいております。
 なお、公的なガイドラインにつきましては、「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」がございます。併せてご参考ください。
 今回は、「休業を伴うメンタル疾患への対応⑥(復職編)」として、コラムを作成しました。
 労働衛生の取組を行うことで、従業員に培われる「技術」「経験」「人間関係」等の財産を、企業が安定して享受するためにご活用ください。
========================
休業を伴うメンタル疾患への対応⑥(復職編)
========================
 従業員の精神的なケアは、慎重に取り扱う必要がありますが、企業は病院ではありませんので、精神的なケアだけを行っていれば良いというわけでもありません。
 今回は、メンタルの訴えで休業した場合の対応について、復職における対応について要点を示します。
 なお、「企業は医師等といった医療の専門家では無い。」「主治医が主体的に企業の現状を知る術は無い。」「企業側の意思決定者は事業者である。」という構造になっている前提で説明させていただきます。
 産業医には、労働安全衛生規則第15条の2第2項に該当する医師のうち産業医と同様の業務を行える医師を含みます。

産業医に対して、復職に関する意見を求めるまでに揃えておくもの
 産業医に対して、復職に関する意見を求めるまでに揃えておくものとしては、以下のものになります。
⦁ 判断根拠(生活記録表、業務類似の課題等)
⦁ 主治医による復職可能の旨の診断書
⦁ その他、主治医との診療情報共有文書等

産業医による復職に関する意見について
 産業医は、判断根拠を元に復職の可否の意見を作成します。復職可能と判断した時点で、就業制限として就業規則に基づく試し出勤や時短勤務等(※)の必要性を助言や勧告することがあります。復職可能と評価しなかった場合は、再度復職準備の期間に戻ることになります。
 なお、産業医がどのような点を復職可能の評価基準としているか一般的な例を以下に示します。
従業員が十分な就業意欲を示している。
復職する職場の受け入れ体制が整っている。
⦁ 自傷他害のおそれがなく、業務に関わる人間関係の構築をできることが見込まれる。
⦁ 睡眠リズムや注意力等の改善により、就業日時に、業務に専念できることが見込まれる。
⦁ 疾病の再発を防止するための対策がとられ、継続した就業が可能と見込まれる。   等
※ 就業規則にリハビリ出勤や時短勤務等の制度が無い場合は、通常の勤務時間を全うできるだけの改善が見込まれてからの復職となるため、産業医復職可能と評価するためのハードルが高くなります。
 従業員復職時の負担を減らし、休業期間を少しでも短くするためにも、試し出勤や時短勤務等の制度を定めておくと良いでしょう。

事業者による復職決定について
 企業側の意思決定者は事業者であることから、が産業医復職に関する意見を元に、事業者復職決定をし、その内容を従業員に伝えることになります。
 なお、厚労省のホームページにある「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/101004-1.pdfの6ページに判断基準の例として以下が示されています。
労働者が十分な意欲を示している
通勤時間帯に一人で安全に通勤ができる
⦁ 決まった勤務日、時間に就業が継続して可能である
⦁ 業務に必要な作業ができる
⦁ 作業による疲労が翌日までに十分回復する
⦁ 適切な睡眠覚醒リズムが整っている、昼間に眠気がない
⦁ 業務遂行に必要な注意力・集中力が回復している  等

復職時点の企業側の原則対応
 復職に関しては、産業医事業者が今まで蓄積してきた情報とその時点の従業員の状態を総合的に考慮し、評価と判断を行うことになります。
 この段階で、トラブルが発生する例がありますが、それまでの情報共有や準備が不十分な場合に発生します。従業員が安心して治療に専念し、意欲を持って復職するために、それぞれの段階で必要な情報は早めに共有し、適切な記録を残すことが重要です。



スポンサーリンク

絞り込み検索!

現在19,016コラム
新規投稿する

スポンサーリンク

お知らせ

調査レポート公開

労働実務ケーススタディ集

スポンサーリンク

注目の検索キーワード

注目のコラム

注目の相談スレッド

スポンサーリンク